Report from Berlin C++ Standards Committee meeting

[C++]Report from Berlin C++ Standards Committee meeting
Boost-develメーリングリストへのBeman Dawesの投稿の超訳

  • Special functionを除くすべてのTR1は次期標準C++0Xに採択された。Special functionについては、Dinkumware等のベンダを含むライブラリワーキンググループ(LWG)に支持されたが、委員会の総意を得るに至らなかった。コンパイラベンダはサポートコストを懸念している。合意には至らなかったものの、Special Functionには強い支持があるので、今回の否決で採択の道がついえたというわけではない。(委員会は総意なしには採択しない。単なる多数意見では不十分である。)
  • Boost FilesystemはTR2に採択された。
  • Boost Lexical CastとBoost AnyはLWGによってTR2に暫定的に受理された。
  • 前回の会議でBoost Date-Timeにクエリが提出され、LGWメンバーはベルリンでも再度TR2へのフルプロポーザルに興味を示した。
  • Boost Networking [asio]へのクエリが提出され、LWGはTR2へのフルプロポーザルに興味を示した。対案の開発者は快くBoostの提案を支持し、いくつかの高レベルな機能の追加を提案してくれている。
  • Boost ThreadはLWGが選択したTR2スレッドライブラリの基本形であることが再確認された。提案の最新版はPete Beckerのものwww.open-std.org/jtc1/sc22/wg21/docs/papers/2005/n1907.htmlである。作業の進捗によってこれは改良・修正されていくだろう。Howard Hinnantはロッククラスをscoped_lock/shared_lockまたはそれ以外のひとつのクラスに統合する提案をする予定である。Peteは、移植性のない機能を利用するために、基盤となるOSのハンドルにアクセスする機能を提案するようである。私(Dawes)はTR2のすべてのライブラリの間で一貫性のある方法でOSのエラーを扱えるように、エラーハンドリングについてレビューした。
  • ConceptがC++0xに盛り込まれる可能性がますます高くなった。もしConceptが言語中核に盛り込まれた場合、LWGは標準ライブラリ全体にこれを浸透させる意欲を見せている。(Conceptには二つの競合提案が提出されているが、これらはBjarne StroustrupとDoug Gregorによって単一の提案に統合作業中である。)

次回の委員会会議は2006年10月、オレゴン州ポートランドで行われる。www.open-std.org/jtc1/sc22/wg21/docs/papers/2006/n1946.htmを参照。その後は2007年春に英国オックスフォードで、さらにその次は2007年秋にハワイのコナで開かれる。
来る10月の会議はTR2への提案の締め切りとなる。www.open-std.org/jtc1/sc22/wg21/docs/papers/2005/n1810.htmlをご覧頂きたい。

というわけで足男は標準まで届きそうな勢いです。楽しみ。